遺産相続は、理想的には家族の絆を深めるものであるべきですが、しばしば複雑な問題を引き起こします。兵庫県尼崎市の清藤法律事務所では、こちらのブログを通じて、皆様に相続に関する様々な疑問や問題に対処するための知識と解決策を提供します。相続の手続きの基礎から税金の問題、遺言書の作成方法に至るまで、遺産相続に関わる様々な知識・情報をお伝えして参ります。
今回のブログでは“預貯金の使い込み”に関する解説を行います。
使い込みの定義
預貯金の使い込みとは、被相続人の預貯金を無断で使用することを指します。生前の使い込みと死後の使い込みでは、法的な対応が異なってきます。
法的責任について
刑事責任の特徴
親族による預貯金の使い込みの場合、刑法244条により刑事責任が免除されることがあります。これは「法は家庭に入らず」という法の基本原則に基づくものです。ただし、この免除は直系血族や配偶者などの親族間に限られ、また民事上の責任を免れるものではありません。悪質な場合や常習的な場合は、刑事責任を問われる可能性もあります。
民事責任の追及
使い込まれた預貯金の返還請求は、主に民事訴訟を通じて行われます。具体的には不当利得返還請求や不法行為に基づく損害賠償請求などの方法があります。これらの請求では、使い込みによって生じた損害の全額に加え、遅延損害金を請求することも可能です。
取り戻しの実務
立証の課題
使い込みの事実を証明するには、以下の点を立証する必要があります。
使い込まれた金額の特定
通帳や取引履歴による金額の確認が必要です。特に、被相続人の判断能力が低下している時期の不自然な引き出しについては、重点的に調査する必要があります。また、ATMでの引き出しについては、防犯カメラの映像などが証拠として有効な場合があります。
使い込みの事実証明
単なる引き出しではなく、不正な使用であったことの証明が求められます。この際、被相続人の生活状況や必要経費の記録、介護施設等の領収書など、正当な支出を示す証拠との対比が重要となります。
解決への道筋
話し合いによる解決
まずは当事者間での話し合いを試みることが望ましいです。この際、専門家の立会いがあると円滑に進むことが多いです。
法的手続きの活用
話し合いで解決しない場合は、調停や訴訟といった法的手続きを検討します。
予防的対策
記録の重要性
預貯金の動きを定期的に確認し、不自然な出金があった場合は速やかに記録を残すことが重要です。
専門家へ相談

早い段階で専門家に相談することで、適切な対応が可能となります。当事務所では、このような預貯金の使い込み問題に関する相談を承っております。経験豊富な弁護士が、状況に応じた最適な解決策をご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。



