相続人が行方不明

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相続人が揃わなければ遺産分割ができない

遺産分割協議には「相続人全員で行う」というルールがあり、参加していない相続人が一人でもいた場合、その遺産分割協議は無効になってしまいます。
そこで、行方不明の相続人がいる場合にどうやって遺産分割を行うかが問題になります。

よくあるご相談

「相続人の行方がわからず、遺産分割ができない」とご相談に来られるケースには、主に次の3つのパターンがあります。

① 相続人の住所や連絡先がわからない
② 相続人の所在はわかっているが連絡に応答がない。または話し合いを拒否されている
③ 相続人が失踪していて生死すらわからない

行方不明の相続人がいる場合の対応

行方不明の相続人がいる場合の対応

相続人の中に行方不明の方がいる場合は、すぐに弁護士にご相談ください。
遺産相続の手続きには相続放棄や相続税の申告・納付など期限が決まっているものがあり、行方不明の相続人を探すために時間を掛けることができないためです。

ご相談をいただけましたら、弁護士が状況に応じた対応をアドバイスし、またはご依頼があれば各種手続き・対応を代わりに行います。

戸籍の調査

相続人の住所がわからない場合、戸籍の附票を取得することで住所を特定できる場合があります。なお、戸籍の附票は本籍地でなければ取得ができません。そのため、あらかじめその相続人の本籍を確認しておく必要があります。

相続人への働きかけ

相続人への働きかけ

相続人の所在はわかっているのに連絡に応じてもらえない場合、内容証明郵便を送って応答を促す、家庭裁判所に調停を申し立てるなどの働きかけが考えられます。

財産の管理人を選任

相続人の行方がどうしても分からない場合、行方不明の相続人の財産の管理人(不在者財産管理人)の選任を家庭裁判所に申し立て、選任された管理人を遺産分割協議に参加させる方法があります。
誰を管理人にするのか希望を付することもできますが、最終的には裁判所が判断するため、必ずしも希望通りの人が選任されるとは限りません。実際には、相続人でない親族が選任されるか、より公平を期するため弁護士などの専門家を選任されるのが一般的です。選任された管理人は、家庭裁判所に対し「権限外行為の許可」を申請し、行方不明の相続人に代わって遺産分割協議に参加します。

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