
遺産相続は、理想的には家族の絆を深めるものであるべきですが、しばしば複雑な問題を引き起こします。兵庫県尼崎市の清藤法律事務所では、こちらのブログを通じて、皆様に相続に関する様々な疑問や問題に対処するための知識と解決策を提供します。相続の手続きの基礎から税金の問題、遺言書の作成方法に至るまで、遺産相続に関わる様々な知識・情報をお伝えして参ります。
今回のブログでは“売れない土地を相続した時に起きる問題”に関する解説を行います。
売れない土地の課題
相続で取得した土地が売却困難な状況にある場合、その保有は予想以上の負担となる可能性があります。固定資産税の継続的な支払いや管理責任の発生など、様々な問題に直面することになります。
主な問題点
固定資産税の継続的負担
土地を相続すると、その価値や利用状況に関わらず、毎年の固定資産税支払いが発生します。使用予定のない土地でも、この支払い義務は継続します。
管理責任の発生
土地所有者には、適切な管理責任が生じます。雑草の除去や不法投棄の防止など、定期的な維持管理が必要となります。これらは時間的・金銭的な負担となります。
潜在的なリスク
管理が不十分な場合、近隣への迷惑や事故の原因となる可能性があります。そうした場合、所有者が損害賠償責任を負う可能性もあります。
主な対処法
売却
境界確定や土地の整備など、売却を妨げている要因を特定し、改善することが重要です。専門家の協力を得て、具体的な対策を講じることで売却の可能性が高まります。
代替的な活用方法
売却が困難な場合でも、以下のような選択肢があります。
- 地方自治体への寄付(条件により可能)
- 隣地所有者への譲渡や売却
- 公益目的での活用
行政の支援制度
2024年4月からスタートする相続土地国庫帰属制度など、新しい制度の活用も検討できます。ただし、一定の条件を満たす必要があり、手続きにも費用が発生します。
専門家へご相談ください

土地の処分方法の選択は、状況に応じて慎重な判断が必要です。当事務所では、このような相続土地の問題に関する相談を承っております。早期の対応が将来の負担を軽減する鍵となりますので、お悩みの方はお気軽にご相談ください。